ピリオディックモーションの計算
星の軌跡がsinカーブと言うよりノコギリの刃のような形状をしています。もっと伸びるように撮影すればよかったと思います。
この画像からだと短時間で端から端まで移動しているようにも見えますし、時間軸が−に動くような不可解な軌跡に見えます。RA軸とDEC軸の直交の精度の問題か?でもそれだと周期は24時間になるはず…
とりあえず、理想的sinカーブだったとして計算します。
50:45=34.5:x
x=31.05″
ピリオディックモーションはX=±15.5″とします。
[平均移動速度の計算]
1周期でのyの移動量(ピリオディックモーションのふれ幅)は
0→y→0→−y→0と移動するので、4yで表される。
Y軸の平均移動速度は
F=4X/T (Tは周期561秒)
=4x15.5÷561
=0.1105″/secになります。
[最大移動速度]
時間tの時のふれ幅の式は
y=Xsin(ωt)
ω=2π/T(角周波数)
移動速度は微分して
y'=X・ωcos(ωt)
=15.5 x2 π÷561 x cos(ωt)
速度が最大になるのはtが0の時( cosωt=1)の時なので
y'=15.5 x 2 x 3.14 ÷ 561 x 1
=0.174″/secになります。
先に書いたように星の軌跡から短時間により大きく移動している可能性もありますので、再度撮影してテストした方がいいかもしれません。
気が向いたらテストします。
計算で面白くなくてすいません。また、間違えがあれば教えて頂けると嬉しいですm(._.)m
LX90の参考海外サイト
www.users.on.net/~pbl/art_pec_training.htm
ピリオディックモーションの検討
札幌は先週はほぼ毎晩晴天でした。満月期なのでPHD2の練習、バーティノフマスクでピント合わせの練習、ステラナビゲーターでの導入•位置の微調整の練習、撮影の練習をしました。
まずはPHD2の練習ですが、晴天にも関わらずRMS ErrorがRA0.45前後で安定しませんでした。札幌の天文ショップにヘリコイドの修理に行った時、店主さんと少しお話ししたら札幌のシンチレーションは2〜4″程度で昨夜は更に悪かったと教えいただきました。あと、ネット情報では天気が良いと上空の風が強いのでシンチレーションは悪くなる傾向で悪い時は10〜20″に達する事もあるそうです。
オートガイドの精度はその日のシーイング、風によって大分左右されるものだと理解できました。
シーイングはどうにもできませんが、機器の方でのガイドガイド精度はどうなのか?という事で、ピリオディックモーションエラーがどの程度あるのか調べてみました。
2000mm
アルビレオの離隔は約34.5″
30分でガイドを切って露出しました。
(15分x2インターバル5秒)
振幅は30″ほどありそうです。約±15″になります。(チョー目見当)
海外のサイトでも30″ほどの幅があるとあったので、似たような値でした。
タカハシの赤道儀は±4″らしいので4倍ほど精度が良くないです。
LX90とLX200
ふれ幅30″として、ざっと計算して移動平均速度は0.107″/sec。最大速度0.168″/secなのでピリオディックモーションエラーの分は充分ガイドの補正ができるのかなぁーと思います。(詳しい計算は次の記事で)
以前のガイドエラー許容値の計算では1.8″〜2.0″程度だったので、LX90でのノータッチガイド撮影は20秒露出が限界でしょうか。
オートガイドで5分露出で撮影するとやはりRAに流れます。
〈M13〉
LX90 0.62xレデューサー
合成焦点距離1260mm
Canon X9i
QHYCCD QHY-5-ⅡMガイドカメラ
200mmガイド鏡
300秒露出 ISO800
なぜなんだろう?やはりRA方向に流れてあるような。もう少し試行錯誤が必要そう(´Д` )
バーティノフマスクでのピント合わせは明るい1等星でやると回折像が大きく調整しやすいです。
ベガで合わせた時は綺麗な回折像が見れました。
ステラナビゲーターでの導入の練習は最初はどちらに動かせば良いのか分からず手こずりましたが何となくわかってきました。
PHD2のテスト4[残念な結論]
6月の前半から7月の後半まで1ヶ月半以上、ほとんど曇りと雨で梅雨の経験がほとんどない道産子には辛い日々でした。先週末あたりから札幌もやっと晴れ間が見えるようになり、日曜から毎夜、雲が多かったり薄雲がかかったりしながらも星が見えています。
梅雨がやっと明けたてきた感じで、やっと清々しい北海道の夏の感じになってきました(๑˃̵ᴗ˂̵)
22日(日)
星が久しぶりに出ていたので、もちろんPHD2のテスト。ドリフトでなるべく極軸を合わせガイド開始。
まずは露出1秒で初期値の
Agr70. Hys10
RA方向に広がるっています。RMS ErrorもRA 0.48,DEC 0.39でイマイチです。
PHD2を上手く使っている方々はRMS Errorが0.2〜0.3台で使っているようなので、全然届きません。
RAのパラメータAgr.Hys.Mx RA を色々変化させてもターゲット像が伸びたり、ぱらついたりします。
何を変化させても改善しません。撮影向きのLX200のに対してLX 90は眼視向けだと言われているので、これが精度の差なのかもとも思いました。
23日(月)
夕方は晴天だったので望遠鏡をセットして待機。星が見える頃には8割雲りになりました
(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
しばらく待っていると雲の間から星が見え出したのでPHD2のテスト開始。
今までのPHD2のテストを見返していると、ある傾向が気になりました。
RA方向はプラス方向の補正がだいぶ多く、毎秒補正が入っていました。とても良く調整してある赤道儀があったとして、それは『たまに補正が入る感じじゃないか?完璧な赤道儀なら補正パルスが無くノータッチで何時間も露出できるはず…』
我がLX90は毎秒、プラス方向が多い。これは追尾が遅れているのではないかと考えました。
LX90の追尾速度を変化させるのは、今までいじった事ない設定だろうとオートスターを操作してみるとset up→telescope→Az/RA Patioというコマンドがあり数値を変えるてPHD2を開始するのと1秒でグラフの外に。RAのモーター校正はここで合っていそう。
星像とRMS Errorを見ながらプラス補正とマイナス補正が均等になるよう設定して終了。
(元の数値は記録しておく事が大事)
その後情報収集したところ、Alz/RA ratioの数値は替えるなと言うことでした。元の数値は−0.275075です。2018.8.3追記
25日(火)
星が見えるが曇りがち。
PHD2を稼働中、星が出たり雲に隠れたりで『ガイド星を見失いました』でしばらく待ち、再開になると大分ガイド星がズレていて、そこから引き戻す動きをします。
前日のモーター校正は逆に悪化させていました。(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
Az/RA Patioを変更前の数値に一旦戻し、ガイド、ガイド停止を繰り返し時間が開いてもグラフが連続するよう微調整しました。
26日(水)
晴れてるけど薄雲が全体に広がるっています。またPHD2テスト。どのパラメータを変更しても良い結果にならず。・°°・(>_<)・°°・。
露出を思い切って5秒でやってみると、なんかバラけるけど、
なんとなく好印象😀
3秒では?…
更に好印象😄
つづけていると背景の薄雲が消えてきました。その時の結果が
更に更に好印象😆
やっぱり1秒露出では?
RMS Error
RA 0.36
DEC 0.24
😱
…
……
………
…………………
今まで散々試した初期値付近で良い結果じゃん。
RA方向の流れも収まったよう。
この4日4晩は何だったんだ(´Д` )(´Д` )(´Д` )
今までのPHD2のテストの結論
- 雲があると追尾が安定しない
- 薄雲でも乱れる
- 雲があると時間がかかる
- 雲があるとRA方向に広がる(我が家のLX90の場合)
- 雲は邪魔
以上です。
PHD2のテスト3 [RA方向に伸びる]
19日も曇りがちでしたが星は見えました。望遠鏡をセットしPHD2である程度ドリフトで極軸を合わせM13をFL2000mm、300秒露出で撮影してみました。
ピントも甘々です。
中心部の拡大です。
流れています(涙)
星像を見た感じでは縦方向(たぶん赤偉方向)に比べ左右(たぶん赤径方向)が2倍ほど大きくなっています。
この後M13に雲がかかったのでベガにずらしてガイドのテストをしました。
右中段のターゲットの像と星像の形が似てる感じがします。
この時のガイドアシスタントの結果です。この結果で気になるところは極軸設定エラー6.3分角です。
ついでにバックラッシュ計測。
この時のは極軸設定エラー24.9分角。どういう事なんだろう?
19日はこの後曇って終了です。
昨晩20日は全体的に薄雲がかかっていましたが、一晩中星は見えていました。透明度は2/5といったところでしょうか。20日も続けてPHD2のテストしました。
極軸をドリフトである程度合わせて測定。
ガイドスコープ200mm
PHD2露出1.0秒
左右方向に星像が広がっています。【PHD2のテスト2】ではもっと円形に近かったと思います。
PHD2の露出を短くしてみました。
ガイドスコープ200mm
PHD2露出0.5秒
少しばらけて星像が大きくなりました。左右の伸びは相対的に円形っぽくなりました。次に逆に露出を伸ばしてみました。
ガイドスコープ200mm
PHD2露出3.0秒
更にばらけましたが、やはり円形に近くなりました。
星像をシャープにするには左右に伸びていますが1秒の露出が1番良さそうです。
左右の伸びを抑えるためaggressive(RA agr)を初期値の70から90に変えてみました。
ガイドスコープ200mm
PHD2露出 3.0秒
RA agr90
露出を1秒に変え忘れました。若干いいのかもしれませんがイマイチです。
露出を1秒にして色々パラメータを変えてみましたがなかなか上手くいかずRA方向がDEC方向の2倍ほど広がるのを改善できませんでした。どうしたらいいのだろう?
次に3倍バローレンズを使ってガイドスコープのFLを600mm にしてテストしました。
ガイドスコープ600mm
PHD2露出1.0秒
ガイドスコープ600mm
PHD2露出2.0秒
やはりRA方向に広がります。
今回のテストでは写真を撮った時に流れる星像がガイドエラーの形に似てることが分かりました。RA方向に広がる傾向があるので、パラメータのさじ加減で星像を円形にしていきたいです。
RA方向に広がる原因で今考えられるのは
1.LX90の架台の精度
2.ガイドスコープのたわみ
3.パラメータの設定
4.極軸設定の精度向上
が考えられます。1は望遠鏡を買い換えるお金もないので、どうしようもありません。2はネットの情報でPHDで流れる原因の多くでした。LX 90の ファインダー台座にしっかり固定して譲ってみましたがガタつきなど無さそうです。
あとは3.4のパラメータと極軸合わせをもっとしっかり合わせテストしてみます。
バルコニーでテストしていますが、床がプラスチックでフニャフニャなのでどうにかしてドリフトで精度良く合わせる方法を考えなければなりません。今回はiPhoneでパソコンから離れバルコニーで極軸を合わせた為精度が良くなかったと思います,テスト2の時のようにバルコニーから部屋に入って測定、バルコニーで調整、再度部屋に入って測定を繰り返す方が面倒ですがいいようです。
また、写真撮影の時バーティノフマスクを買ったのですがピントを合わせるときバルコニーに出なければならなく、ライブビュー拡大画像がすごく揺れて正解合わせられません。
色々問題山積です(泣)まあ楽しいのですが…誰かアドバイスしてください(;´Д`A
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パソコンの遠隔操作
昨夜は19時頃から0時までscwで星が見えそうだったので望遠鏡をセットしました。まだ明るくて星が見えないので暗くなるのを待っていると曇り出しました。
21時半頃からまた星が見え出したので北極星が良く見えませんでしたがアライメントを取ってPHD2ガイドを始め少し経つとまた曇りだし結局何もできませんでした。
今日は休みで天気も曇っていたのでゴロゴロしながら機材の事を考えいたら、ふとアイデアが湧きました。
現在はパソコンにオートガイダー、X9i、オーディオスターをつないでガイド、導入、撮影をパソコンで出来るようになっています。
ガイドカメラのピントを合わせるとき、片手にノートパソコンを持ってバルコニーに出てピントを合わせせていますがチョット面倒です。
パソコンの画面をiPhoneで見れて操作もできればなぁと思いネットで検索すると
TeamViewer
と言うアプリを見つけました。パソコンにもインストール操作してみるとiPhoneでパソコンを操作できました。簡単に設定もできました。
これで望遠鏡とパソコンをセットしたら、iPhoneを見ながらガイドカメラのピント合わせができます。また、iPhoneでPHD2、ステラナビゲーター、カメラ操作ができるのでお風呂でもトイレでも買い物に行っても操作できます(コード巻きつき事故には注意)。
遠征で使うにはパソコンがネットに繋がっていない状態なのでこのままでは遠隔操作は出来ないと思います。もう少し検討が必要です。
札幌はまだ梅雨の最中でスッキリ晴れません、今週末には少し良くなりそうですがどうなることやら…
ガイドエラー許容値の計算
ずっと星が見れないので、オートガイドの精度について考えてみます。
まず、オートガイドカメラと撮影用のキャノンEos X9iの撮像素子は
ガイドカメラQHY5L-ⅡM
画素数 1.2M pixel (960x1280x)
チップサイズ 3.63 x 4.83mm
ピクセルサイズ 3.75 x 3.75μm
X9i
画素数 24.2M pixel (4000x6000)
チップサイズ 14.9 x 22.3mm
ピクセルサイズ 3.72 x 3.72μm
というカタログ値です。
ガイドカメラとX9iのピクセルサイズは大体同じような値なので少し楽です。
X9iの各焦点距離での画角は次のようになります。
画角 (X9i)
200mm 4.27° x 6.395°
600mm 1.423° x 2.130°
1260mm 0.6776°x1.0141°
2000mm 0.4269° x 0.6389°
1ピクセルあたりの画角は次のようなります。
1ピクセルあたりの画角 (X9i)
200mm 3.842″
600mm 1.281″
1260mm 0.610″
2000mm 0.384″
上の1ピクセルあたりの画角から、200mmガイドスコープで1ピクセル以内のガイド精度では約3.8″の精度になり、0.5ピクセルで制御できれば1.9″の精度になると思います。
前回の200mmガイドスコープPHD2の画面ですが、左下のRMS Errorはtotalで0.58ピクセル2.22秒のガイドエラーの値でした。
次に星像について考えてみます。
光の回折によって点像の星が膨らみ円の像になります。これをエアリーディスクと言い、エアリーディスク径は内側の1番明るい円の半径です。
エアリーディスク径=1.22 x λ x F
λは光の波長、FはF値です。
LX90はF10なので光の波長の平均的な値のグリーンでみると約6.5μmになります。
レデューサを使うとF6.2なので約4.0μmです。
X9iのピクセルサイズは1辺3.72μmでエアリーディスク径は半径なので星像の直径は
F10では6.5/3.72 x 2 = 3.50ピクセル
F6.2では4/3.72 x 2 = 2.02ピクセル
これは理想値であり望遠鏡の主鏡、副鏡、補正レンズの精度、ピント精度などによりもっと大きくなると考えられます。
天体撮影をしている方々のブログを参考にして、あるブロガーの方は星像の1.5倍をガイドエラーの許容値にしていたのでそのまま真似させてもらいました。
撮影画像のガイドエラー許容値(ピクセル値)
F10 2000mmでは 5.25ピクセル
F6.2 1260mmでは 3.03ピクセル
これに1ピクセルあたりの画角を掛けると
ガイドエラー許容値(画角)
F10 2000mm では2.016″
F6.2 1260mmでは1.848″
以上の計算によってガイドエラーの許容値は2″程度、±1″が当面の目標値とします。
間違えがあったら教えてくださいm(__)m
望遠鏡のパソコンでのコントロール
今日もどん曇り
他の方の天体撮影のブログをみているとアストロアーツのステラショットは望遠鏡のコントロール、カメラの操作、オートガイドが1ソフトでできるのを見てとてもいいなぁと思いました。写真ので撮影対象を試し撮りして画面にドロップすると位置のズレがわかり補正もできるみたいで、写真の構図が合わせやすいらしいです。アストロアーツのホームページで詳しく見てみると、Meade LX90はサポートしてないようです(*´-`)
LX90はオートガイドポートガイド無いのでオートガイド出来ないことになっているので、まあそうなるのだろうと思います。
今回LX 90でオートガイドできるのを確認できたので、もしかしたらステラショット8も使う事ができるかもしれないと考えています。
10年以上前にアストロアーツのステラナビゲーター8(現行は10)で望遠鏡のコントロールをできるのを思い出し、見てみるとLX 90をサポートしていたので専用のケーブルとRS232-USB変換コードを購入しました。
パソコンとLX 90オーディオスターで接続が成功し、望遠鏡をコントロールすることができました。
試しに古いオートスターで試してみましたがこちらは上手く行きませんでした。LX90を買った時のままのファームウェア(22J)なのでバージョンアップが必要なのかもしれません。
他に欲しいものが色々あります。
ステラショット
ステライメージ8
ピント合わせ用パーティノフマスク
ちゃんとしたバローレンズ
オフアキシスガイダー
費用がかかるなぁ…